天地を喰らうII 赤壁の戦い



■基本情報

【製品名】 天地を喰らうII 赤壁の戦い
【対応機種】 PS1/PS2(PS1互換)/PS3(PS1互換、ゲームアーカイブス)/PSP(ゲームアーカイブス)/PSVITA(ゲームアーカイブス)
【ジャンル】 ベルトスクロールアクション
【発売日】 PS1版:1996年3月22日(金)/ゲームアーカイブス版:2011年10月26日(水)
【価格】 PS1版:6,264円(税込※)/ゲームアーカイブス版:617円(税込)
※1996年当時の消費税率は3%。
【CERO】 B(12歳以上対象)
【プレイ人数】 1人~2人
【発売元】 カプコン
【公式サイト】 http://www.jp.playstation.com/software/title/jp0102npjj00608_000000000000000001.html






カプコンお得意のベルトスクロールアクションゲームは、1989年の『ファイナルファイト』のリリースによって、他の追随を許さない確固たる地位を確立しました。

ちなみに同年のベルトスクロールアクションにはサン電子開発、セガから発売の『タフターフ』や、コナミ謹製の『クライムファイターズ』などががありますが、それらの出来を比較すると、いかにカプコンゲーの質が高かったかが分かろうかというものです。


カプコンはファイナルファイトでスマッシュヒットを打ち出した後、

・1991年……『ザ・キングオブドラゴンズ』『キャプテンコマンドー』

・1992年……『天地を喰らうII 赤壁の戦い』『ナイツオブザラウンド』

・1993年……『キャディラックス 恐竜新世紀』『PUNISHER』

・1994年……『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ タワーオブドゥーム』『エイリアンVSプレデター』

などなど、名作を数多く生み出してきました。

しかし、『エイリアンVSプレデター』のように、権利関係の問題でコンシューマーゲームとして発売できない作品があり、そんな中でようやく出せたのが本作になります。

おそらくカプコンは『ストライダー飛竜』制作の時点で本宮ひろ志(モト企画)と懇意にしていたため、版権問題がさほど難しくなかったのだと思われます。


本作のストーリーは至極シンプル。

劉備玄徳配下にある5人の猛将を操作し、朝敵曹操孟徳を武力で打倒しようというゲームです。

曹軍100万に対し、こちらは5人(コンシューマーゲーム版は最大2人まで)で何とかしようというのですから、脳筋にも程があります。

その脳筋ゲームをノーミスクリアしようと思った自分もまた脳筋なのですが、ファイナルファイトでベルトスクロールアクションの虜になった自分が、まだ成し遂げられていないノーミスでの攻略をやるには手軽に遊べる本作しかないと思ったのです。

何しろゲームアーカイブス版で617円ですから、ワンプレー100円と考えた場合、7回遊べばもう元が取れます。


ただ7回プレイしたくらいでは、自分のような凡人にはハードモードでのノーミスクリアは不可能です。

なのでYouTubeに上がっている攻略動画や攻略サイトを参照し、ひたすらやり込み、1機ミスしたら最初からやり直しを延々と繰り返してきました。

1機ミスしてもそのまま続行すればいいと思うのですが、このゲームには救済措置があり、2機目が登場すると同時にボス(及び雑魚)の体力をある程度減らしてくれます。

一見有難いシステムですが、これでは自力でボスの体力を減らしたことにはならないので、仮にそのままボスを倒しても攻略したとは言えません。

なので1機ミスで即リセットです。

こんなことを繰り返しているうちにPSPのバッテリーが干上がり、バルク品のバッテリーを調達して再挑戦することになりました。

倒せども倒せども途中で行き詰まり、もはや越年も覚悟していましたが、先日ようやくノーミスクリアを達成できましたので、そのレポートを書きます。


使用キャラは関羽です。

アーケード版で遊んでいた時は魏延でしたが、何か違うような気がしてゲームアーカイブス版では趙雲に鞍替え。

その趙雲のDPS(Damege Per Second)が著しく低いことに不安(タイムアップによる1機ミス)を覚え、スタンダードな性能を持つとされる関羽に行き着きました。


基本的な戦術は「パンチパンチ投げ」です。

関羽を使う際、連続技の最後に投げを打つ場合は、右パンチ→左パンチ→投げのコンボ3になるのですが、初弾の右パンチを素早く2回当てることで、右パンチ→右パンチ→左パンチ→投げのコンボ4になり、DPSが高くなります。

DPSが高くなると敵を倒す時間が短縮され、結果的に残り時間の心配が減りますから、これは絶対マスターしておきたい戦術でした。

ほかに「つかみ降ろし」などのテクニックもありますが省略します。

ボスまでの道中は、基本的にパンチパンチ投げおじさんと化していました。


■1面 博望坡の戦い一 ボス:李典

もう何度倒したか分からないです。最終的には李典討伐RTAをやっている気分でした。

登場する雑魚敵は背の小さい槍兵ばかりで、パンチパンチ投げの練習台としてはもってこいです。

必殺技の断剴撃(↓↑□ボタン)はこの面以外で使うと痛い目に遭うので、敵をミンチにしたいというリビドーを抱えている人は、ここで心置きなく使っておくといいと思います。


■2面 博望坡の戦い二 ボス:夏侯惇

『ファイナルファイト』のソドムから受け継いだ、カプコン伝統の初心者殺しと言われる2面ボスがこの夏侯惇です。

どんなにやり込んでいても、ちょっとした油断で体力を大幅に削られて1機ロスしてしまいますので、個人的にはここが序盤の山場だと思っています。

まずは乗馬でやってきた夏侯惇を連続技で馬から引きずり下ろし、馬をスクロールアウトさせてから乗馬できなくします。

これで馬上攻撃での連続被弾の心配はなくなりますので、あとは普通のパンチ投げで対処しました。

パンチパンチ投げを使うと、夏侯惇は直後に大ジャンプしてプレイヤーにのしかかってきますが、通常のパンチ投げの場合だと、夏侯惇は基本的に徒歩で迫ってくるだけになります(例外もありますが)。

この戦術は次の面でも有効です。


■ボーナスステージ 大食い対決

長坂坡の戦いに勝利した劉備軍は、軍師の諸葛亮からごちそうを振る舞われます。

ボタンを連打し、レバー(キーパッド)をぐるぐる回して肉まんと肉を平らげるのですが、正直もうこのミニゲームはやりたくないです。

PSP本体が痛むのはもちろんのこと、対戦相手に勝っても負けても疲労感と虚脱感が半端じゃないので、以後のモチベーションの維持が困難になります。

かといって何も操作しないと、せっかく頑張った武将にご飯を食べさせてあげられないので、それはそれで可哀想だし、何とも悩ましいボーナスステージです。


■3面 新野城 ボス:許褚

新野城を捨てることにした劉備一行は、追跡してきた曹操軍を火計で返り討ちにしようと画策します。

道中は問題ありませんが、ボスの許褚は体力バカでとにかくタフなので、雑魚は適当にあしらい、許褚を画面外に追い出し、戻ってきたらパンチ投げで再度追い出す、という戦法で比較的早く倒せます。

許褚も夏侯惇と同じく大ジャンプしますので、大ジャンプのトリガーとなる連続技、パンチパンチ投げは封印です。

火計は燃えている背景を見てこっちが焦るのでまず使いません。

諸葛亮は1面3面と火計を進言してくるのですが、こと新野城に関しては空城の計でも使った方が逃走時間を稼げるのではと思うのは自分だけでしょうか。


■新野城 ボス:美美、美冴、美鈴

案の定、新野城から逃げ切れなかった劉備一行は曹操配下の暗殺部隊に追いつかれます。

プレイヤーは暗殺部隊を食い止めるために居残りです。

この3人のボスは女性で、当時カプコンの社員だったあきまん氏のオリジナルデザインです。

女性3人ということで体力ゲージはさほど多くないのですが、囲まれるとタコ殴りに遭いますから、左の画面端でひたすらパンチ投げをしてまとめて倒すのが一番安全です。

このゲームでは、画面外にいる敵はまず攻撃してこないので、敵を画面外に追いやるパンチ投げはたびたび使うことになります。


■4面 白河 ボス:曹仁

敵を水計で沈めるという諸葛亮の策謀ですが、その恩恵は今ひとつ分かりません。

何より水に浸かった敵はアイテムを落とさないという致命的な欠点がありますので、ボスの曹仁の前にいかに体力を多くキープできるかが肝要となります。

曹仁は剣とガンダムハンマーを駆使し、こちらの攻撃をガードすることもあります。

ただし、夏侯惇や許褚のように大ジャンプはしませんので、ここでようやくボス戦におけるパンチパンチ投げ解禁です。

曹仁のお供に忍者が1人いますが、この忍者を生存させておくことで、他の雑魚が増援に来ないというシステム上の盲点を突き、忍者を適当にいなしつつ、曹仁の体力をできるだけ減らすことで戦いが楽になります。


■5面 長坂坡の戦い ボス:淳于導

呉(建業?)へと逃げる劉備一行は曹操軍の追撃に遭い、糜夫人がピンチになります。

糜夫人とその子阿斗を救出するのが長坂坡の戦いです。

いわゆる趙雲の単騎駆けがモチーフなのでしょうが、自分は馬を使いこなせませんので徒歩です。

ついでに武器も使いませんから徒手空拳です。

ボスの淳于導は架空の人物ですが割と体力が多く、武器のリーチも長いため、縦軸を合わせないようにしてこちらの攻撃を先に当てることが重要です。


■6面 長坂橋 ボス:晏明、夏侯傑

手負いの糜夫人は井戸に身を投げましたが、阿斗を救い出したプレイヤーは、劉備一行を逃がすべく、長坂橋で曹操軍100万に対峙します。

長坂橋での対峙は張飛の長坂橋大喝が元となっていますが、プレイヤーは誰でも構いませんし、晏明と夏侯傑はやはり架空の人物ですので、三国志演義がおかしいとかという話をすでに超越しています。

この面が中盤の山場だと思っていますし、実際、この晏明と夏侯傑(&雑魚の大群)に何度もやられました。

ここまで来て1機ロスするともの凄くテンションが下がります。

まずは夏侯傑を先に倒し、残った晏明を雑魚と分散して倒すのが一番安全でした。

雑魚を投げてボスにぶつけるとカスみたいなダメージしか与えられませんし、時間切れのおそれがあるので上策ではないと思います。


■ボーナスステージ 木人破壊、あるいは対人戦

省略。


■7面 赤壁の戦い 一 ボス:張遼

呉と協力して東南の風を起こした諸葛亮は、火矢で曹操軍を攻めます。

ここで逃げ出した曹操を追撃するのですが、既の所で張遼が立ちはだかり、非常に厳しいボス戦が始まります。

張遼と戦う前に聖剣(隠し武器)を取っておくと、高い攻撃力で敵を圧倒できるのですが、戦闘が始まる前に張遼の投げナイフを食らって武器をロストするケースが非常に多かったため、聖剣は半ば諦めて、ひたすらパンチパンチ投げおじさんに徹しました。

このステージは張遼よりも、彼を取り巻く忍者たちが非常に厄介ですので、まずは忍者を片付けてしまうと戦いが楽になります。


■8面 赤壁の戦い 二 ボス:徐晃

赤壁の戦いで大敗した曹操を追撃します。

この面は道中でタイムアップ(=1機ロス)になるおそれが非常に強いので、パンチパンチ投げなどのテクニックでDPSを高めて、時短に務めることが大事です。

ボスの徐晃は淳于導と同じ体格のボスで、馬に乗り、忍者を引き連れてやって来ます。

まずは馬から引きずり下ろさないと話にならないのですが、馬を画面外から消すのは困難なので、できるだけ徐晃を馬から遠いところに投げ、画面外でパンチパンチ投げを繰り返しているとそのうち馬が逃走します。

徐晃は画面外にいるとほとんど攻撃してきません。

お供の忍者を駆除し、比較的おとなしい弓兵が滞在している間に徐晃を画面外に投げ続けて倒しました。


■9面 華容道 ボス:呂布

逃げ道のなくなった曹操を追い詰める最後の戦いです。

道中は隠し武器の草薙で楽勝ですが、草薙はボス戦に持ち込めません。

というか208年の赤壁の戦いでボスが呂布って何なのでしょう?

史実はともかく、三国志演義でも曹操と劉備が懇意にしている198年に斬首されていますし、前作の『天地を喰らう』でも、董卓討伐戦の途中で斬り殺しているはずです。

吉川英治三国志の張郃みたいに3回くらい死んだのでしょうか。


このトンデモ設定はともかく、呂布はこのゲームで最強のボスです。

無敵のメガクラッシュを使う、超高速でローリングアタックをする、何より体力ゲージが多いので時間切れを起こすおそれがある……。

ここまで来て1機ロスしたらまたゲームのリセットですから、絶対に負けるわけにはいきません。

そう思うと心臓がバクバクしてきて、PSPを持つ手には汗がにじんで、非常にハラハラしました。

呂布にパンチパンチ投げは(こちらの攻撃をガードするため)あまり有効ではないと判断したので、とにかく縦軸をずらして近づき、掴んで投げるという戦法で体力を削っていきました。

で、最後は拾った倚天の剣で真っ二つにしてフィニッシュ。

残った時間はカウント12。99からのスタートなのでギリギリもいいところです。

これでようやく心に余裕ができました。


■ラスト 華容道 ボス:曹操

とうとう断崖絶壁に追い詰めた曹操を、倒すか逃がすかの選択肢が現れます。

逃した場合は諸葛亮の立案した三国鼎立となり、劉備はいつの間にか益州を制圧して三国時代の幕開けです。

倒す場合は10カウント以内に曹操の息の根を止めないと、曹操が滝つぼに落下して生き延び、曹操軍の反抗に遭って劉備軍壊滅です。

ここは焦らずにパンチパンチ投げおじさんと化し、安全に倒してしまいましょう。

倒した時のスコアと残機が以下の通りです。


天地を喰らうII 赤壁の戦い


10万点で1UP、以降は40万点を境に20万点ごとに1機増えますので、185万点で10機残りのノーミスクリア達成。

各面のボスを倒した時に残っていた時間が丸々ボーナスになりますので、最終的には230万点が記録されました。


天地を喰らうII 赤壁の戦い


曹操を倒した劉備軍は魏を制圧し、ついでに呉も我が物にして中原の覇者になるというトンデモエンディングを迎えましたが、もっとも、原作の天地を喰らう自体が相当ぶっ飛んでいますので、もう今さら突っ込むのも無粋でしょう。

なお、ノーミスクリアはもちろんのこと、ノーコンティニュークリアを達成すると、エンディングで褒められます。


天地を喰らうII 赤壁の戦い


褒めているのは曹操軍の暗殺部隊なのですが、もう今さら突っ込むのも無粋でしょう。


何度もやり直して基板が買えるくらいプレイしてのノーミスクリアは非常に疲れましたが、今は達成感でいっぱいです。

これでようやく他のゲームが遊べるという開放感の方が大きいかも知れませんが、気がつくと、ストレス解消のためにふらっと遊んでいるかも知れないのが、天地を喰らうIIのいいところだと思います。

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